「終活に保険って、本当に必要なの?」夜、スマホで終活の記事をいくつも開いては、結局よくわからないまま画面を閉じる。保険まわりは、とくにそうなりやすいテーマだと思います。
結論から書くと、すべての方に「葬儀保険が必須」というわけではありません。年齢、家族構成、貯蓄状況、そしてご自身の希望によって、答えは変わってきます。とくにおひとりさまの場合は、「誰のために備えるのか」という前提から、家族がいる方とは少し違ってきます。
このページでは、終活と保険の関係を、自分にとって本当に必要かどうかを判断するための視点から、私が現場で見てきた感覚も交えてお伝えします。
終活と保険、3つの関係
① 葬儀費用への備え
葬儀費用は、選ぶスタイル(家族葬・一日葬・直葬など)や地域によって幅があります。「いざという時に家族のお金で立て替えてもらうのは申し訳ない」という方に向けた、葬儀費用専用の保険があります。
② 残された家族の生活への備え
配偶者やお子さまがいるご家庭では、生命保険で「自分の死後に家族が経済的に困らないようにする」という従来からの目的があります。
③ 老後の医療・介護への備え
医療保険、介護保険、認知症保険など、生きている間のリスクに備える保険もあります。「もしも」より「これから」のための保険、という視点で考えるのが、いまどきの終活と保険の関係です。
葬儀保険の種類
少額短期保険型の葬儀保険
小規模な保険会社が提供する、葬儀費用に特化した保険です。
保険金額は数十万円〜数百万円ほどに設定されることが多く、加入できる年齢の上限が一般の生命保険より高い傾向があります。「最低限の葬儀費用だけ準備しておきたい」という方に向いています。
生命保険会社の終身保険型
終身保険のうち、保険金額をやや小さめに設定して、葬儀費用としても使えるようにするタイプです。
保険料は葬儀専用より高めですが、解約返戻金がある分、貯蓄性も期待できます。長く加入する前提なら検討候補になります。
葬儀保険を検討するときに考えたい4つの視点
① いまある貯蓄で、葬儀費用は十分か
もっとも基本のチェックポイントです。ご自身の貯蓄や預金で葬儀費用を十分にカバーできる方は、追加の葬儀保険は必須ではないことが多いです。
② 家族が支払いに迷わないか
貯蓄があっても、相続手続き中で口座が凍結されると、すぐに引き出せないことがあります。
葬儀保険は、家族が短期間で受け取れる仕組みになっているものが多く、「現金が必要なタイミングでの備え」として価値があります。
③ 加入年齢・告知の条件
葬儀保険は年齢が上がるほど保険料が高くなり、健康状態によっては加入できないこともあります。
検討するなら、できるだけお元気なうちが有利。複数の商品を比較してください。
④ 解約・払い戻しの条件
途中で家計が変わった場合、解約や減額ができるか。解約返戻金はあるか。契約前に必ず確認しておきましょう。
保険を考える前に、整えておきたい3つのこと
① 葬儀の希望を、まずざっくり決める
「家族葬がいい」「直葬で十分」「自宅で家族だけで見送ってほしい」。希望のスタイルが決まると、必要な費用の規模も大きく変わります。
② 既存の保険を整理する
生命保険、医療保険、共済、簡易保険など、すでに加入している保険を一覧にしてみてください。
「実はもう十分な保障があった」というケースは少なくありません。重複や過剰な保障があれば、見直す機会になります。
③ 「やりたいことリスト」のためのお金も意識する
保険にお金を回しすぎると、いま手元で使える資金が少なくなります。
「もしものとき」だけでなく、「これからの自分がやりたいこと」に使うお金も忘れないでください。両方のバランスを取って、人生の後半戦を設計していきましょう。
迷ったら、専門家に相談する
保険は商品設計が複雑で、ご自身だけで判断するのが難しい分野です。
ファイナンシャルプランナー、保険代理店、自治体の無料相談、終活カウンセラーなど、頼れる窓口は意外と多くあります。「ひとりで抱え込まない」こと自体が、終活を続けていく最大の味方です。
まとめ|保険は「必要なら使う」道具
終活に保険は 「必須」ではなく、必要なら使う道具 です。
ご自身の貯蓄、家族構成、葬儀の希望、いまの保険の加入状況を整理してから、本当に必要かどうかを判断しましょう。
そして大切なのは、「もしも」だけでなく「これから」に使うお金も含めて、バランスよく設計すること。「やりたいことリスト」と一緒に、お金の使い道も整えてみてください。
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