おすすめのエンディングノートの選び方|タイプで選ぶ、はじめての1冊

「エンディングノート、どれを買えばいいですか?」
夜、スマホでランキング記事を見比べてみるけれど、種類が多すぎて、結局どれも決められないまま画面を閉じる。これは、終活協議会の活動でも本当によくいただくお悩みです。

書店、文具店、自治体、保険会社、ネット通販、そしてアプリ。いまの市場には、数えきれないほどのエンディングノートが並んでいます。情報が多すぎて、かえって一歩が踏み出せなくなる。そんな状態は、決してあなただけのものではありません。

15選、30選とランキングを眺めるのも楽しいのですが、私がおすすめしたいのは、その前に 「自分にとってどんなタイプが合うか」 をひと言にしてみること。タイプが見えてくると、たくさんの候補のなかから「これだ」と思える1冊が、ぐっと選びやすくなります。

このブログ「終活はじめの一歩」では、選び方の軸と、タイプごとの代表的なエンディングノートを、私の現場感覚でご紹介していきます。

エンディングノートを選ぶ前に、知っておきたい3つのこと

① 「立派な1冊」を選ばないほうが、続けやすい

はじめての方ほど、分厚くて項目が多い、立派なノートを選びたくなります。気持ちはとてもよくわかります。

ただ、現場でたくさんの方を見てきて感じるのは、立派な1冊ほど、書き始めるハードルも高いということです。最初の1冊は、「気軽に開ける軽さがある1冊」 を選ぶのが、続けるためのいちばんのコツです。

② 中身は2つの軸で構成されている

市販のエンディングノートは、種類は違っても、書く中身はおおむね2つの軸に整理できます。

ひとつは、家族のための内容(葬儀、お墓、相続、医療、連絡先など)。
もうひとつは、自分のための内容(人生の振り返り、これから何をしたいか、家族へのメッセージなど)。

ノートを選ぶときは、この2つのどちらを厚く扱っているノートが、ご自身に合っているかを意識してみてください。

③ 一度で完成させなくていい

エンディングノートは、書き終えるノートではなく、人生の節目ごとに育てていくノートです。

「いまの自分」に合った1冊を選んで、書きたいページから書きはじめる。気持ちが変われば、次の節目で書き直す。そのくらいのゆるさが、長く続けるリズムです。

エンディングノートを選ぶ4つの軸

軸① 目的で選ぶ

「家族への申し送りを優先したい」のか、「これからの自分のために書きたい」のか。

前者なら、葬儀・お墓・相続・連絡先のページが厚いノートを。後者なら、人生の振り返りや「やりたいこと」ページがあるノートを選ぶと、書き続けるエネルギーが切れにくくなります。

軸② ボリュームで選ぶ

ノートのページ数は、薄手のものから100ページ超えるものまで、幅があります。

はじめての方には、まずは薄手から手にとってみることをおすすめしています。「全部書き切れた」という小さな達成感が、次のノートにつながります。

軸③ 価格で選ぶ

市販のエンディングノートは、500円ほどから2,000円台までが主流です。

「とりあえず1冊試したい」という方は、自治体の窓口や保険会社の無料ノート、書店の手頃なノートから入って、自分に合うフォーマットが見えてきたら有料のしっかりした1冊に進む、という二段構えが安心です。

軸④ 形式で選ぶ

綴じノート、バインダー式(差し替え可能)、デジタルアプリ、自分でダウンロードして印刷するテンプレート。

紙が好きな方は綴じノート、情報の更新が多い方はバインダー式、スマホで管理したい方はアプリ。ご自身の暮らしの形に合わせて選んでください。

タイプ別・代表的なエンディングノート

市場に並ぶ多くのエンディングノートを、タイプで整理してご紹介します。具体的な商品名は、ご自身で書店やネットで実物を見てから選んでいただくのが安心です。

① 文具メーカーの定番ノート

文具メーカーから出ている市販のエンディングノートは、書きやすさで定番として支持されています。

項目数も適度で、はじめての方が手にとりやすい構成です。書店の文具コーナーでよく目にする1冊から始めるのは、無理のない選び方です。

② 自治体や保険会社が無料配布しているノート

自治体の地域包括支援センターや、生命保険会社、葬儀社などが、無料のエンディングノートを配布していることがあります。

「いきなりお金を出すのは…」と感じる方は、まずは無料のもので雰囲気をつかむのもひとつの手です。お住まいの自治体に問い合わせてみてください。

③ デザインや読みやすさにこだわったノート

表紙やレイアウトにこだわった、デザイン性の高いノートも増えています。

「書く時間を楽しみたい」「インテリアの一部としても置きたい」という方は、デザインで選ぶのも、続けるための大事なコツのひとつです。

④ 自筆遺言書キット付きのノート

エンディングノートと、自筆遺言書を作成するためのテンプレートがセットになっているタイプです。

ただし、自筆証書遺言には法律で定められた厳格な要件があります。形式を間違えると無効になる可能性もありますので、確実に残したい財産分与は、司法書士や弁護士の力を借りて公正証書遺言にすることを、私はおすすめしています。

⑤ システム手帳・バインダー式のノート

リフィルの差し替えができるバインダー式は、書き直しや情報の追加がしやすいタイプです。

家族構成や資産が変わりやすい方、デジタル系の情報を頻繁に更新する方には、相性のよい形式です。

⑥ アプリやデジタル版

スマホやタブレットで管理できるエンディングノートのアプリも、いくつか登場しています。

暗号化されたパスワード管理ができたり、スマホで撮った写真を貼り付けられたりと、デジタルならではの強みがあります。一方で、家族がアクセスできる形で残しておく工夫が必要です。

まずは無料のエンディングノートから始めるのも、ひとつの手

「立派なノートを選んだのに、結局書けなかった」というのは、本当によくあるお話です。

「自分にどんなタイプが合うか、まだ分からない」という方は、自治体や保険会社、葬儀社が配っている無料のエンディングノートから始めてみるのがおすすめです。

実際に書いてみることで、「この項目はもっと厚く書きたい」「このページは要らない」というご自身の好みが見えてきます。それを踏まえて、2冊目に本命を選ぶ。この二段階アプローチが、現場で見ていてもっとも続いている方の進め方です。

はじめての方への、私からのおすすめ

それでも「結局、最初の1冊はどうしたら」と迷う方には、私は次の進め方をおすすめしています。

まず、自治体や書店で気軽に手に入る薄手のノートを1冊、用意してみてください。立派なものでなくて構いません。
そして、書き始める前に、巻頭か巻末の空白ページに 「やりたいことリスト」 を1ページ書いてみる。「もし人生があと1年だったら何をしたい?」「ずっと気になっていたけれど、まだ手をつけていないことは?」こうした問いに答えてみてください。

やりたいことが見えてくると、ほかのページを書くときにも「自分にとってはこうしたい」という色が、自然と乗ってきます。エンディングノートは、書きながら育てていくノート。1冊目は、その入口として軽やかに選ぶのが、いちばんおすすめです。

まとめ|「合うタイプ」を知ってから1冊を選ぶ

エンディングノートを選ぶときは、ランキングを眺める前に、まず「自分にとってどんなタイプが合うか」を考えてみてください。

目的、ボリューム、価格、形式の4つの軸で考えると、ご自身に合う1冊の輪郭が見えてきます。最初の1冊は 「気軽に開ける軽さがある1冊」 を選び、書きながら自分の好みを見つけていく、というのが続けるためのいちばんのコツです。

このブログ「終活はじめの一歩」では、はじめての方が無理なく踏み出せる「やりたいことリスト」としての終活を、これからもやさしく綴っていきます。

あわせて読みたい:エンディングノートの種類と選び方終活ノートの基礎知識エンディングノートの内容

書き手のことを、もう少し知っていただけたら嬉しいです。
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