終活でやることリスト40項目|「やりたい」を見つけるための問い直し

「終活、そろそろやらないと」。そう思いながら、終活の本を手に取ってみる。けれど、ずらりと並んだチェックリストを見たとたん、なんだか気持ちが重くなって、そっと本を閉じる。とくに、家族と一緒に進めることを前提にした項目が多くて、おひとりさまの自分には、いまいちピンとこない。そんな経験はありませんか。

私自身、50代でバツイチ・おひとりさま。現場でたくさんの方とお話ししてきて、思っていることがあります。チェックリストは、埋めるためのものではなく、「自分はこれをどう思っているか」を見つけるための問いの一覧として使うと、ぐっと役に立つということです。

このページでは、終活で押さえておきたいことを40項目、6つのカテゴリでご紹介します。先にお伝えしておくと、この40項目を全部やる必要はありません。「やる順番」を決めるためではなく、自分の意思や好みを発見するためのきっかけとして、目を通してみてください。

少しデータの話をすると、内閣府『令和7年版 高齢社会白書』では、老後の備えとして「終活関係の準備」が必要だと考える人のうち、実際に何らかの準備を始めている人は60.2%。裏を返せば、必要だと感じつつも、まだ最初の一歩が踏み出せていない方が約3割いらっしゃるということです。だからこそ、このリストを「やる予定の一覧」ではなく、「自分の意思を発見するためのきっかけ」として、肩の力を抜いて使っていただけたらと思います。

終活でやることリスト40項目

40項目は、テーマごとに6つのカテゴリに分けています。気になるカテゴリから、目を通してみてください。

① エンディングノート(2項目)

  • ▢ エンディングノートを用意しているか
  • ▢ 自分の死後、エンディングノートを読んでほしい人を決めているか

エンディングノートは、終活の入り口になる一冊です。書きたくないページは飛ばして大丈夫。気持ちが変わるたびに、何度でも書き直していい「育てるノート」として、長く付き合っていきましょう。

② 葬儀の準備(8項目)

  • ▢ 自分が希望する葬儀スタイルを明確にしているか(一般葬・家族葬・生前葬・直葬など)
  • ▢ 葬儀に呼んで欲しい人を決めているか。また、その人たちの連絡先リストを整理して家族に伝えているか
  • ▢ 訃報を知らせたい友人・知人の連絡先を整理して家族に伝えているか
  • ▢ 自分の宗派やお寺、希望の戒名を家族に伝えているか
  • ▢ 生前に葬儀社の予約をしたか。もしくは希望の葬儀社がある場合はその旨を家族に伝えているか
  • ▢ 葬儀の規模・予算は考えているか
  • ▢ 遺影の準備は済んでいるか。希望の写真がある場合、家族に伝えているか
  • ▢ 喪主を決めているか。当人への依頼は済んでいるか

葬儀のスタイルは、ここ10年で大きく多様化しました。「立派なお葬式」を選ばなくても、自分らしいお別れの形は十分に選べます。「絶対こうしてほしくない」「これがあると嬉しい」くらいの温度感から始めてみてください。

③ お墓の準備(7項目)

  • ▢ お墓を新しく購入するのか。それとも先祖のお墓に入るのかを明確にしているか
  • ▢ (お墓を購入する場合)業者を選んだか
  • ▢ 希望する供養方法を明確にしているか(散骨、先祖代々の墓、永代供養など)
  • ▢ お墓の管理や維持を任せる人を決めているか。その旨を当人に伝えたか
  • ▢ お墓の維持費や購入費などの負担について、あらかじめ家族と話し合ったか
  • ▢ 誰と一緒のお墓に入りたいか明確にしているか(配偶者・両親・家族など)
  • ▢ 先祖代々から受け継いだなど、現在所有しているお墓の継承者がいない場合、墓じまいは済んでいるか

お墓は、樹木葬・海洋散骨・永代供養など、選択肢が広がっています。継承者がいないご家庭でも安心できる選択肢が増えていますので、思い込みで決めず、いまの自分に合った形を探してみてください。

④ 相続・遺言の整理(7項目)

  • ▢ 必要事項を記録した書類(遺言書・エンディングノートなど)を用意したか。その保管場所を家族に伝えているか
  • ▢ 自分の資産がいくらあるのか把握しているか
  • ▢ 家族に負債(ローンや借金など)が残らないよう対策しているか
  • ▢ 「誰に」「いくら」残すのかを決めたか
  • ▢ 税制上の優遇措置や補助金の制度などをきちんと把握しているか
  • ▢ 資産の保管場所をメモに残しているか。その旨を家族に伝えているか(銀行口座・有価証券・各種カード・不動産など)
  • ▢ 家族や知人などに伝えたいメッセージを残したか

相続は、金額の大小にかかわらず、家族のあいだで揉めごとの種になりがちなテーマです。エンディングノートには「気持ち」を、正式な遺言書には「法的な意思」を、それぞれ書き分けるのがコツです。

⑤ 生前整理(7項目)

  • ▢ 「残すもの」「捨てるもの」「譲るもの」を整理しているか
  • ▢ もしもの時、ペットを世話してもらう人を決めているか。世話にかかる費用は確保できているか。また当人にその旨を伝えているか
  • ▢ 譲るものがある場合、その相手・譲る方法を決めているか。またその旨を相手に伝えたか
  • ▢ 加入中のサービスの解約や見直しをしているか
  • ▢ 写真やアルバムの整理をしているか
  • ▢ パソコンやタブレット、スマートフォンなどのパスワードやロック方法などをメモして残しているか
  • ▢ 見られたくない日記やパソコン、スマートフォン内の情報は整理しているか

生前整理は、一気にやろうとせず、「今日は引き出しひとつ」「今日はサブスクひとつ」くらいから。デジタルの整理は意外と大変なので、パスワードや解約手続きは早めに着手するのがおすすめです。

⑥ 住まい・介護・医療(9項目)

  • ▢ 「終のすみか」として自宅を選ぶのか、施設を選ぶのかを決めたか
  • ▢ 「どこで」「誰に」「どのように」介護してもらいたいのか明確にしているか
  • ▢ かかりつけ医を決めているか。いざという時、どの医師、どの病院で治療を受けたいのかを周りに伝えたか
  • ▢ もしもの場合、「延命治療」と「臓器提供」について意志を明確にしているか。どこかに記録として残しているか
  • ▢ 「余命宣告」が下った場合、告知を希望するか
  • ▢ 介護と医療にかかる「費用」を把握しているか。自分が受けられる「制度」について把握しているか
  • ▢ 「医療保険」や「生命保険」は現状にあったプランに加入しているか。不必要な保険がないよう見直したか
  • ▢ 突然倒れた場合、医療機関へ搬送される用意を整えているか
  • ▢ 「誰に」「どこで」看取ってほしいかのかを明確にしているか

住まいと医療・介護のテーマは、自分の意志を残しておかないと、いざという時に家族が判断に迷う領域です。延命治療や告知の希望は、紙に書き残しておくだけでも、家族の心の負担が大きく変わります。

リストを「やりたいことリスト」に変えていく、3つのコツ

40項目を眺めていただいたところで、ここからが本題です。このリストを、ただの「やる予定の一覧」で終わらせず、ご自身の「やりたいことリスト」を引き出すためのきっかけとして使う、3つのコツをお伝えします。

コツ① 「やる順」ではなく「気持ちが動く順」で選ぶ

リストの上から順に進める必要は、まったくありません。気持ちが動く項目から手をつけてください。お金のことが頭にある日はそこから、暮らしの整理が気になる日はそこから。

そして、ひとつの項目を考えるときに、「やるか/やらないか」だけで判断するのではなく、「これを考えるなかで、自分はどう過ごしたいんだろう」という問いを必ずひと言挟む。それだけで、チェックリストが、自分との対話のきっかけに変わります。

コツ② 完璧を目指さず、節目ごとに見直す

終活は、一度やって終わるものではありません。家族構成や気持ち、資産状況は、時間とともに変わっていきます。毎年の誕生日や、年末年始などのタイミングでリストを見直す習慣にすると、無理なく続けられます。

そして、見直すたびに「去年と変わったこと」が必ず出てきます。その変化こそが、ご自身のいまの「やりたい」を映す鏡になります。

コツ③ ひとりで抱え込まない

40項目の中には、ひとりでは判断が難しいテーマ(相続、税金、不動産、介護、医療など)も含まれています。「自分でなんとかしなきゃ」と抱え込まず、家族・友人・専門家に相談する選択肢を最初から想定しておきましょう。

おひとりさまの方は、自治体の終活窓口や、終活カウンセラー・終活ガイドなど、信頼できる相談先を早めに見つけておくと安心です。私自身も、おひとりさまとして長く活動してきた経験から、「頼れる先を持っておくこと」が、終活を続けていく最大の味方だと感じています。

まとめ|リストは、「やりたい」を見つけるための地図

終活でやることリスト40項目を、6つのカテゴリでご紹介しました。

繰り返しになりますが、この40項目を全部やる必要はありません。
リストは、進捗を測るチェックシートではなく、「いまの自分が大切に思っていることを、見つけるための地図」のようなもの。各項目を眺めながら、「自分はどうしたい?」を、ご自身に向けて問い直してみてください。

このブログ「終活はじめの一歩」では、はじめての方が無理なく踏み出せる「やりたいことリスト」としての終活を、これからもやさしく綴っていきます。

あわせて読みたい:終活とは?エンディングノートの書き方終活の準備に必要な5項目

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