「終活のやることリスト」40項目を紹介!何をすべきか一目でわかる

終活

「終活でやるべきことをまとめたリスト一覧なんてないだろうか?」

「終活のすべてを抜け漏れなく網羅したものがあると便利なのに……」

いまこの記事をご覧の方は、このような悩みを抱えていませんか?

 

いざ終活を始めようと思っても、何から手を付けていいのかわからず、なかなか行動に移せない方は多いものです。そんな悩みを抱えた方のために、この記事では終活で必ず押さえておきたい内容を隅々まで洗い出し、わかりやすく40項目にまとめました。

下記の表をご覧ください。

【終活やることリスト 全40項目】

上記のチェックリストは、終活に必要とされる「エンディングノート」をはじめ、「葬儀」「お墓」「相続・遺言」「生前整理」「住まい・介護・医療」など、終活にまつわるすべての分野について触れています。それぞれの分野別に、終活をする上で欠かせない重要項目を挙げていますので、このリストに沿って準備を進めていけば、あなたの終活は万全なものとなるでしょう。

 

今日からでもぜひお手元に置いて、あなたの終活を一歩ずつ進めてみましょう!

※上記リストは、 こちらからもダウンロードが可能です。

1.終活で押さえておきたい「やることリスト」40項目

一見盛りだくさんで複雑そうに見える「終活」ですが、押さえておくべき分野はシンプルに分けて下記の6つになります。

※カッコ内の数は、それぞれの分野に関係するチェックリストの項目数を表しています。 

1.エンディングノートについて(2項目)
2.葬儀の準備をする(8項目)
3.お墓の準備をする(7項目)
4.相続・遺言書を整理する(7項目)
5.生前整理を行う(7項目)
6.住まい・介護・医療(9項目)


それぞれのシーン別に、必要となる「終活」内容を記していますのでぜひ参考にしてください。

それではひとつずつ解説していきましょう。

 

1-1.エンディングノートについて【2項目】

「エンディングノート」とは、自分に万が一のことがあった場合に備えて、家族に伝えておきたいことや自分の希望、記録しておきたいさまざまな情報について書き記すノートのことです。

終活を始める際は、まずこのエンディングノートから着目してみましょう。

 

1-1-1.エンディングノートを用意しているか

エンディングノートは、市販の専用ノート、スマートフォンのアプリなど、さまざまな形を選ぶことができます。

こうした専用ツールには、必要項目があらかじめ記載されているので、それに合わせてひとつずつ枠内を埋めていけばOKです。何を書くべきか迷うこともなく、順を追ってスムーズに書き進めることができるのでとても便利です。

 

もちろん、大学ノートなど普通のノートをエンディングノートとして利用することも可能ですが、真っ白なノートに一から綴ることは思ったより手間がかかるものです。

また、自分で思いついた内容を次々に書いていく形式だと、大切な内容を書き洩らしてしまう可能性もあります。

そうならないためにも、市販の専用ノートやスマートフォンのエンディングノートアプリなどを利用することをおすすめします。

 

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1-1-2.自分の死後、エンディングノートを読んでほしい人を決めているか

エンディングノートは「作っておしまい」ではなく、あなたの死後、残された方々にあなたの意志を正確に知らせる、大変重要な役割を果たしてくれます。

終活にまつわる重要な情報が詰まっていますから、真っ先に「誰に読んでもらいたいのか」をあらかじめ意思表示しておくのも大切な作業です。

 

【ここでのチェックリスト】

▢エンディングノートを用意しているか
▢自分の死後、エンディングノートを読んでほしい人を決めているか

 

1-2.葬儀の準備をする(8項目)

エンディングノートが無事に用意できたところで、さっそく終活の具体的な内容に入っていきましょう。

終活作業のメインの一つが、「葬儀をどうしたいのか」です。

ご自分がどのような葬儀をしてほしいのか、その詳細をはっきり記すことで、家族たちの準備の負担を減らすことができます。

 

1-2-1.自分が希望する葬儀スタイルを明確にしているか(一般葬・家族葬・生前葬・直葬など)

自分の死後、どのような葬儀を執り行って欲しいのか、ご家族に明確にしておくことが重要です。

なぜなら現在日本の葬儀には数種類の方法があり、あなたの意志が確認できないままだとご家族が混乱してしまう可能性があるからです。

参考までに、主に利用されている葬儀スタイルを見てみましょう。

「一般葬」
仏式の葬儀形式。現在もっとも多く見かける葬儀スタイルです。お通夜→告別式と、二日間にわたって式が行われます。

「家族葬」
弔問客を招かず家族だけで行う葬儀を指します。

「生前葬」
生きているうちに葬儀を済ませるやり方です。

「直葬」
納棺後そのまま火葬へと進む葬儀スタイルです。

「自然葬」(樹木葬、海洋葬、空中葬など)
自然のなかへ散骨します。

 

このように、葬儀スタイルはさまざまなタイプに分かれます。

もしあなたの希望する葬儀方法が決まっているならば、この機会にはっきりノートに記しておきましょう。

1-2-2.葬儀に呼んで欲しい人を決めているか。また、その人たちの連絡先リストを整理して家族に伝えているか

葬儀に来てほしい人のリストをまとめておくのも重要です。

なぜなら、あなたの死後、山のような手続きや手配に追われるご家族にとって、どこまで葬儀の案内を出せばいいのか決めることは、非常に困難だからです。

ましてや、時間のない中でいくら調べても、家族が知り得るあなたの知り合いはほんの一握りにすぎません。

そんなとき、あらかじめ「葬儀に呼びたい人リスト」が用意されているととても助かります。

 

1-2-3.訃報を知らせたい友人・知人の連絡先を整理して家族に伝えているか

前述の「葬儀に呼びたい人リスト」に重複しますが、「訃報を知らせたい人リスト」も合わせて用意されていると便利です。あなたが元気で気力があるうちに、これまで付き合いのあった人々を思い浮かべながら、ゆっくりリスト作りを進めていきましょう。

 

1-2-4.自分の宗派やお寺、希望の戒名を家族に伝えているか

宗派や葬儀を執り行ってほしいお寺、戒名の希望があれば、その旨をご家族に伝えておきましょう。

「きっとわかっているにちがいない」という思い込みは危険です。

長年一緒に暮らしてきた家族でも、きちんと確認しないと知らないこともあります。

 

1-2-5.生前に葬儀社の予約をしたか。もしくは希望の葬儀社がある場合はその旨を家族に伝えているか

葬儀社の予約をした方、もしくはどこどこの葬儀社に頼んでほしいという希望がある場合は、そのことも明記しておきましょう。突然の訃報を受けたご家族は、どの葬儀社に頼めばいいのかを考えるゆとりがないこともあります。

その際、生前あなたが見つけておいた信頼の置ける葬儀社があれば、葬儀の手筈もスムーズに整えることが出来ます。

 

1-2-6.葬儀の規模・予算は考えているか

さまざまな形の葬儀があるように、葬儀費用の幅も大変広いものです。

どのプランにするのか、どれぐらいの規模で行うのか、予算をどれぐらいにしたいのかは、一両日で決められるものではありません。

あなたが事前に調べておき、ぜひご家族にメモとして残しておきましょう。ひとつの指針が提示されることで、ご家族の混乱も避けることができます。

 

1-2-7.遺影の準備は済んでいるか。希望の写真がある場合、家族に伝えているか

家の中の写真を整理しながら、遺影にしたいと思える写真を見つけておきましょう。

遺影は葬儀のなかでも、もっとも目立つものです。

弔問客はあなたの遺影を見て、元気だった頃の姿を思い出し様々な思いを巡らせます。そんな重要な遺影ですから、できれば自分の満足いくものをあらかじめ用意しておきたいですよね。

くわしくは1-5-5. 写真やアルバムの整理をしているか?

でも触れていますので、あわせてお読みください。

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1-2-8.喪主を決めているか。当人への依頼は済んでいるか

葬儀一切を取り仕切る、最も重要な役割を果たすのが、喪主です。

一般的には故人の血縁者が務めることが多いのですが、人によってはさまざまな事情で、別途喪主をお願いしたい人物がいるかもしれません。

もし喪主を引き受けてほしい人が決まっているようなら、あらかじめその方にお願いして了解を得ておくのが安心です。

 

【ここでのチェックリスト】

▢自分が希望する葬儀スタイルを明確にしているか(一般葬・家族葬・生前葬・直葬など)
▢葬儀に呼んで欲しい人を決めているか。また、その人たちの連絡先リストを整理して家族に伝えているか
▢訃報を知らせたい友人・知人の連絡先を整理して家族に伝えているか
▢自分の宗派やお寺、希望の戒名を家族に伝えているか
▢生前に葬儀社の予約をしたか。もしくは希望の葬儀社がある場合はその旨を家族に伝えているか
▢葬儀の規模・予算は考えているか
▢遺影の準備は済んでいるか。希望の写真がある場合、家族に伝えているか
▢喪主を決めているか。当人への依頼は済んでいるか

 

1-3.お墓の準備をする(7項目)

葬儀の次に重要なのが、「お墓をどうするか」です。

お墓はご自身で新しく用意することもあれば、代々受け継がれてきたご先祖様のお墓を引き継ぐ場合もあるかもしれません。

人によってそれぞれケースは異なりますが、元気でいるうちに「お墓問題」を解決して、ゆとりのある終活をしていけると理想的です。

それでは7つのチェックリストを見ていきましょう。

 

1-3-1.お墓を新しく購入するのか、それとも先祖のお墓に入るのかを明確にしているか

お墓をどうするのかを考える際は、もともと持っているご先祖様のお墓に入る予定なのか、それとも今回新規で購入予定なのかを決める必要があります。

 

入るべきお墓があるならば、お墓探しの手間が省けて助かりますが、新しい墓地を購入するとなると、

  • 墓地の種類(寺院墓地・民営墓地・公営墓地など)
  • 墓地の場所(参拝しやすい交通アクセスなのか)
  • 費用
  • 石材や墓石に刻む文字
  • お墓を継承していけるか

 

などの条件のもと、いかに希望にかなった墓地を見つけるかが重要になってきます。

一生に一度の買い物です。
少しでも納得のいく条件で探せるよう、積極的に行動してみましょう。

 

1-3-2.(お墓を購入する場合)業者を選んだか

一般的にお墓の販売は、購入する墓地の種類によって、その管理・運営団体が異なります。

下図にまとめましたので、参考にしてみてください。

あなたの希望するお墓はいったいどの業者から選ぶべきか?
ぜひこの機会に比較検討を進めてみましょう。

墓地の種類 特徴
寺院墓地 各寺院が墓地を管理・運営している
民営墓地 民間企業や公益法人、宗教法人などが墓地を管理・運営している
公営墓地 各自治体が墓地を管理・運営している

 

 

1-3-3.希望する供養方法を明確にしているか(散骨、先祖代々の墓、永代供養など)

「供養」とは、亡くなった方を偲び弔うことを指します。
お線香を炊いたり、供物やお花を捧げたりして、故人やご先祖様の冥福を祈ります。

最近は少子高齢化の流れもあり、お墓の面倒を見てくれる家族が減ってきました。
また、生まれ育った故郷を離れて、別の土地に生活基盤を移していく子孫も数多くいます。

 

そんななか、お墓の世話人がいなくなっていく現状に合わせて、供養の仕方もさまざまに変化しています。下記にまとめましたので、ご覧ください。

現状を考えたとき、あなたにふさわしい供養とはいったいどういうものなのか、この機会にじっくり考えてみるといいかもしれません。どのような形での供養がいいのか希望が決まったら、その旨をきちんと意思表示しておきましょう。

 

お墓を持っている場合の供養例 お墓を持たない場合の供養例
通常の供養(家族や子孫が参拝する) 自然葬(樹木葬・海洋葬など)
永代供養(家族に代わって寺院がお墓の世話をし供養してくれる) 手元供養(遺骨を自宅に置いて供養する)

 

 

1-3-4.お墓の管理や維持を任せる人を決めているか。その旨を当人に伝えたか

お墓の管理や維持について、中心となってお世話をしてくれる人を指名しておきましょう。
兄弟や親族が多ければ多いほど、誰が何をどのように担うのかが不明瞭になってしまいます。

結果、せっかく用意したお墓も手入れが行き届かず、将来子孫たちが参拝してくれる機会も逃すかもしれません。そうならないためにも、あなたのお墓についてきちんと事情がわかっている人を選び、その人にお墓の管理を任せられるようにしたいものです。

 

1-3-5.お墓の維持費や購入費などの負担について、あらかじめ家族と話し合ったか

お墓はびっくりするほど値が張ります。
お墓の種類にもよりますが、お墓本体だけでなく、その維持費もばかになりません。

遺されたご家族が困らないように、このような金額に関する話題はしっかり家族と情報共有をしておきましょう。

 

1-3-6.誰と一緒のお墓に入りたいか明確にしているか(配偶者・両親・家族など)

一言でお墓といっても、「誰と入るのか」でさまざまな種類にわかれます。
もちろん各家の方針や状況も深く関係してくる問題でしょう。

いざというとき、「こんなはずではなかった」と思うことがないように、あらかじめ自分の家のお墓はどういう形になっているのか、そのうえで自分はどのようなお墓を選ぶのかを検討してみましょう。

 

下記に主なお墓の種類をまとめましたので、ご確認ください。

家墓 「○○家」と墓石に刻まれた、よく見る一般的なお墓。
個人墓 故人が一人で入るお墓。
夫婦墓 夫婦二人で入るお墓。
両家墓 両家の両親やご先祖様を合わせて弔うお墓。
共同墓地 家族単位ではなく、知らない人同士が同じ場所に納骨されているお墓。

 

1-3-7.先祖代々から受け継いだなど、現在所有しているお墓の継承者がいない場合、墓じまいは済んでいるか

「墓じまい」とは、これまで入っていたお墓から遺骨を撤去して、寺院や管理団体などに土地を返すことを言います。撤去した遺骨は、別のお墓に移したり、永代供養などのお世話になることもあります。

「墓じまい」を選ぶ主な理由としては、お墓を継いでくれる人がいない、遠方に住んでいるためお墓参りができないなどが挙げられます。

 

あなたのご先祖様から継いできたお墓は、あなたがいなくなったあと継いでくれる人がいますか?

もし継承者がいない場合は、せっかくのお墓が無縁仏になってしまわないためにも、「墓じまい」を検討する必要があるでしょう。

 

【ここでのチェックリスト】

▢お墓を新しく購入するのか。それとも先祖のお墓に入るのかを明確にしているか
▢(お墓を購入する場合)業者を選んだか
▢希望する供養方法を明確にしているか(散骨、先祖代々の墓、永代供養など)
▢お墓の管理や維持を任せる人を決めているのか。その旨を当人に伝えたか
▢お墓の維持費や購入費などの負担について、あらかじめ家族と話し合ったか
▢誰と一緒のお墓に入りたいか明確にしているか(配偶者・両親・家族など)
▢先祖代々から受け継いだなど、現在所有しているお墓の継承者がいない場合、墓じまいは済んでいるか

 

1-4.相続・遺言書を整理する(7項目)

「葬儀」「お墓」と終活の二本柱について説明してきましたが、この二つと並ぶぐらい重要なのが「相続と遺言書の整理」です。

 

あなたの死後、遺されたご家族がトラブルに見舞われないためにも、「誰に」「何を」「どれだけ残すのか」を明確にする必要があります。また、相続がスムーズに行われるためにも、法的効力を持つ遺言書や、故人の遺志が記されたエンディングノートの存在が大変重要となってきます。

ここでは、7つのチェックリストに従って、やるべきことを見ていきましょう。

 

1-4-1.必要事項を記録した書類(遺言書・エンディングノートなど)を用意したか。その保管場所を家族に伝えているか

冒頭で、「エンディングノート」を作成することの重要性について触れましたが、相続などの重要事項についてまとめているものに「遺言書」があります。

 

両者の違いは、

エンディングノート
書いた本人の意思を表示するだけのもの。

遺言書
必ずその通りに実行されるよう、法律の力で守られているもの。

となります。どちらにしろ、相続についての重要な事柄は、きちんと一か所に記録を残しておきましょう。そして忘れてはいけないのは、こうしたメモの存在を必ずご家族に知らせておくことです。

下記に、「エンディングノート」と「遺言書」の違いについてまとめましたので参考にしてみてください。

【エンディングノートと遺言書の違い】

 

1-4-2.自分の資産がいくらあるのか把握しているか

現在、自分がどれぐらいの資産を持っているのかについても、改めて確認しておきましょう。
資産の把握は、その後の相続を考えるときにも、貴重なベース情報となります。

また、総資産のうち老後生活や葬儀資金、終活資金として、どれほどの金額が使えるのかも把握しておくは大変重要です。

 

【資産の内容例】

 

1-4-3.家族に負債(ローンや借金など)が残らないよう対策しているか

不動産や車、クレジットカードなどのローンや負債は、できる限り自分の代で解決するようにしたいものです。家族に負債を残してしまうと、大きな迷惑がかかってしまいます。

早めに負債があるかどうかを確認して、あとあとまで持ち越さないよう手を打ちましょう。

 

1-4-4.「誰に」「いくら」残すのかを決めたか

資産を「誰に」「いくら」残すのかを決めるのも、終活の大切な仕事です。
特に、お金のトラブルは根が深くなりがちで、家族の平和を壊してしまう可能性もあります。

そうならないためにも、あらかじめ資産の具体的な振り分けについて、明記するようにしておきましょう。

 

1-4-5.税制上の優遇措置や補助金の制度などをきちんと把握しているか

亡くなった人から資産を受け継ぐ際に発生する「相続税」、葬儀費用に対して申請できる「補助金制度」など、お金に関することは損をしないように、きちんと理解しておきたいものです。

たとえば「相続税」には、相続する額によっては相続税がかからないケースがあります。

相続する額(簡単に言うと、「相続額ー債務や葬儀費用など=相続する額」)が、以下の基礎控除額を超えない場合、相続税はかかりません。

3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

 

例)夫を亡くした妻+子3人の場合。

3,000万円+(600万円×4人)→5,400万円の計算になります。

相続額がこの基礎控除額を上回らなければ、相続税を納める必要はありません。

参考:相続税の計算(国税庁公式ホームページ)

 

税金については、正しく理解して事を進めるためにも、専門家への相談をおすすめします。

 

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1-4-6.資産の保管場所をメモに残しているか。その旨を家族に伝えているか(銀行口座・有価証券・各種カード・不動産など)

あなたが保有する資産に関係する、重要書類や通帳、カード、印鑑などは、どこに保管しているのかメモに残しておきましょう。いざ相続などの手続きをする際、肝心のものが見つけられないと、ご家族も困ってしまいます。

 

 1-4-7.家族や知人などに伝えたいメッセージを残したか

これまでお世話になったお礼や、伝えたいメッセージなど、ご家族や知り合いに残しておきたいメッセージを考えておきましょう。手段としては、手紙でも動画でも構いません。

 

あなたにもしものことがあった場合、ご家族は悲しみに暮れます。
そんなとき、元気だった頃のあなたからのメッセージを目にすることで、励ましになることも多いのです。

 

【ここでのチェックリスト】

▢必要事項を記録した書類(遺言書・エンディングノートなど)を用意したか。その保管場所を家族に伝えているか
▢自分の資産がいくらあるのか把握しているか
▢家族に負債(ローンや借金など)が残らないよう対策しているか
▢「誰に」「いくら」残すのかを決めたか
▢税制上の優遇措置や補助金の制度などをきちんと把握しているか
▢資産の保管場所をメモに残しているか。その旨を家族に伝えているか(銀行口座・有価証券・各種カード・不動産など)
▢家族や知人などに伝えたいメッセージを残したか

 

1-5.生前整理を行う(7項目)

終活に欠かせないもうひとつの項目として、「家の中のものを処分すること」が挙げられます。

私たちは毎日、山のような物に囲まれて暮らしています。
なかにはもちろん不用品もありますが、ものによっては素敵な思い出の詰まった記念品であることも。
そうしたひとつひとつの品を、まだ元気なうちに片づけていくのも重要です。

人生の最期をすっきりと気持ちよく迎えるために、過去の物と向き合っていく作業は、まさに終活の醍醐味といえるでしょう。

 

ここでは、生前整理についての7つのチェックリストについて詳しく見ていきましょう。

 

1-5-1.「残すもの」「捨てるもの」「譲るもの」を整理しているか

家を見回してみてください。
長年溜めこんできたさまざまな物が、あちこちにあふれているのではないでしょうか?

終活では、こうした物をすっきり整理することも大切です。

「残すもの」「捨てるもの」「譲るもの」の3パターンで結構です。
ざっくり仕分けをし、不用品を処分するだけで、心も体もすっきり気持ちよくなれるはずです。

 

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1-5-2.もしもの時、ペットを世話してもらう人を決めているか。世話にかかる費用は確保できているか。また当人にその旨を伝えているか

ペットは家族も同然の大切な存在です。
そんなペットがあなたの死後、路頭に迷ってしまったらどうなるでしょうか?
考えるだけで、胸が痛みますよね。

あなたにもしものことがあった場合でも、ペットに快適な環境で過ごしてもらうためには、あらかじめペットの世話を引き受けてくれる人を見つけるのが重要です。

また、ペットを譲り渡すときは、餌代や予防接種代など、ペットにかかる費用も一緒に預ける方がいいでしょう。

 

1-5-3.譲るものがある場合、その相手・譲る方法を決めているか。またその旨を相手に伝えたか

家の中の品物を仕分けしていく際、いくつかは特定の相手に譲ることで大事にしてもらいたいと考えることもあるかもしれません。そういう時は、「どの品を」「誰に」「どんな方法で譲るのか」を考え、あらかじめ相手に伝えておきましょう。

相手の方もあなたから譲り受けるものが把握でき、その時が来るまで心の準備をしておくことができます。

 

1-5-4.加入中のサービスの解約や見直しをしているか

サービスといえば、携帯電話や保険プラン、もしくは、クレジットカードやamazon、tsutayaなどのサブスクリプションサービスを思い出す方も多いことでしょう。

これらのサービスは、現在の使用状況を考慮して徐々に見直し、必要であれば解約していくことをおすすめします。

 

1-5-5.写真やアルバムの整理をしているか

生前整理や遺品整理をする際、頭を悩ませるのが大量に残されている写真やアルバムです。

デジタルカメラが主流になった現在は、気軽に撮影する機会が多くなりました。
同時に、家庭用プリンターの普及により、自宅での写真印刷もどんどん可能になっているため、これまで相当な数の写真をため込んできたのではないでしょうか?

フィルム撮影がメインだった一昔前にしても、撮った写真を現像して、そのまま置いている人もいることでしょう。

こうした大量の写真は、いざ整理しようとするとなかなか気が進まないものです。しかし、自分の死後、家族たちに大きな負担をかけるのかと思うと、ぜひ取り組んでおきたい作業です。


なにより写真整理の最大のメリットは、遺影にしたい写真を見つけられることです。

良い写真に出会うことを楽しみにしながら、時間のある時に1枚からでも整理に取り組んでみましょう。

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1-5-6.パソコンやタブレット、スマートフォンなどのパスワードやロック方法などをメモして残しているか

今は誰もがスマートフォンをはじめ、パソコンやタブレットなどのデジタル機器を持つ時代になりました。とても便利になった反面、これらの機器は個人が管理することも多いため、何かあった場合でも他者が操作したり、閲覧することが難しくなっています。

いまどきの終活は、こうしたデジタル機器への対策もしっかりしておかねばなりません。

あなたの死後、ご家族が困らないよう、ログインするためのIDやパスワード、ロック解除の方法などを一か所にメモして大切に保管しておきましょう。当然のことながら、そのメモを紛失しないよう最大限の注意は必要です。

 

1-5-7.見られたくない日記やパソコン、スマートフォン内の情報は整理しているか

前項とも関連がありますが、ご自分の日記や人には見られたくない秘密の情報などを、デジタル機器に保存している方も多いようです。あなたがいなくなった後、こうした情報が表に出てしまうリスクもあります。

そうならないためにも、あらかじめ漏らしたくない情報や写真・動画などについては、いまいちど見直して、元気なうちに処理しておくことも大切です。

 

【ここでのチェックリスト】

▢「残すもの」「捨てるもの」「譲るもの」を整理しているか
▢もしもの時、ペットを世話してもらう人を決めているか。世話にかかる費用は確保できているか。また当人にその旨を伝えているか
▢譲るものがある場合、その相手・譲る方法を決めているか。またその旨を相手に伝えたか
▢加入中のサービスの解約や見直しをしているか
▢写真やアルバムの整理をしているか
▢パソコンやタブレット、スマートフォンなどのパスワードやロック方法などをメモして残しているか
▢見られたくない日記やパソコン、スマートフォン内の情報は整理しているか

 

1-6.住まい・介護・医療(9項目)

葬儀やお墓、相続・遺言など、終活の柱ともいえるテーマを見てきましたが、最後にお伝えするのは、日々の生活に深く関わる「住まい・介護・医療」です。

あなたが最期の日を迎えるまで、「どこで」「どのように」「誰と」過ごすのかを基軸にして、9項目のチェックリストを用意しました。

さっそくくわしく解説していきましょう。

1-6-1.「終のすみか」として自宅を選ぶのか、施設を選ぶのかを決めたか

まず選びたいのが、人生の終わりを過ごす場所として、自宅を選ぶか介護施設を選ぶのかという点です。

多くの方が住み慣れたご自宅で余生を過ごしたいと願っているようです。しかし、昔のように何世代もが一緒に暮らしていた時代と違い、今は一人暮らしをする高齢者も増えています。

一人暮らしの場合、急な体調不良などに対応できるのか、そもそも体が思うように動かなくなった時、介護士の支援があるとはいえ、快適な日常生活を過ごせるのかといった悩みが出てきます。

一方施設は、多額の費用がかかるという難点があります。その代わり、常に人の目があるため、普段から体調管理がしっかりできます。

下記にそれぞれのメリットとデメリットをまとめましたので、ご覧ください。
自宅と施設、どちらがより自分らしく、安心して過ごせるのかをいまいちど検討してみる必要があります。

  自宅の場合 施設の場合
メリット ・慣れた自宅で安心して過ごすことができる

・施設に比べ費用がかからない

・常に人の目があり医療体制が整っている。

・食事の用意、掃除、入浴など日常生活に必要な作業はスタッフがこなしてくれる

デメリット ・1人暮らしの場合、孤独詩の可能性がある ・費用がかかる

 

1-6-2.「どこで」「誰に」「どのように」介護してもらいたいのか明確にしているか

今はまだ健康に暮らしている方でも、年齢を重ねるごとに、人の手を借りなければならない日が必ずやってきます。そんなとき、「どこで」「誰に」「どのように」介護してもらいたいのか、あなたなりの希望があるのではないでしょうか?

こうした介護についての希望を明示しておくのも、終活のひとつです。

体力が減少するだけでなく、寝たきり状態や認知症になってしまったケースも念頭に置いて、あなたがどのような介護を受けたいのかを具体的に記録しておきましょう。

 

1-6-3.かかりつけ医を決めているか。いざという時、どの医師、どの病院で治療を受けたいのかを周りに伝えたか

あなたはかかりつけ医を持っていますか?

普段の健康相談から、病気になった際の治療までを面倒見てくれる医療機関は、高齢者にとっては生命線にも等しい存在です。

普段から通院するなかで、本当に信頼のおける医師を見つけてください。

そして、病院の施設や治療内容などもできるかぎり情報収集をし、「この病院でなら大丈夫!」と納得できるところを決めておきましょう。

 

1-6-4. もしもの場合、「延命治療」と「臓器提供」について意志を明確にしているか。どこかに記録として残しているか

医療技術が大きく進歩した今、「延命治療」により寿命を延ばしている方もたくさん見受けられるようになりました。しかし、病に苦しむご本人にとって、果たしてその「延命治療」は本当に必要なものなのかと考えるとそうとも言い切れません。

いざ状態が悪化し、延命治療が始まろうとする中、治療の希望を改めて検討するのは難しい場合もあります。
そのため、元気なうちに「延命治療を希望するかしないか」について、じっくり考えてみましょう。


「臓器提供」
についても同様です。

意識のなくなった状態では、臓器を提供するかしないかの判断は不可能です。

そのため、自分にもしものことがあった場合は、「臓器提供」をどうしたいのかについて、普段から考えておきましょう。そして、その旨を必ず記録として残しておくことをおすすめします。

 

 1-6-5.「余命宣告」が下った場合、告知を希望するか

「余命宣告」を受けるのは大変辛いことです。

できれば、自分の終わりの時間を知らないまま過ごしたいと願う人も、たくさんいるかもしれません。
しかし反対に、限られた時間の中で、やりたいことを遂げていこうと考える方もいます。

「余命宣告」をされたら自分は告知を希望するのかどうするのか。
その意思をご家族にはっきり伝えておきましょう。

 

1-6-6.介護と医療にかかる「費用」を把握しているか。自分が受けられる「制度」について把握しているか

介護と医療にかかる費用について把握しておくのも、終活の重要作業のひとつです。

厚生労働省の調査によると、一生の間にかかる1人当たりの「生涯医療費」は、2500万円と試算されています。しかし、このうちの半分にあたる1230万円は、70代以降で支払っているのです。

これだけを見ても、高齢化とともにいかに医療費がかさんでくるかが、おわかりいただけると思います。

【1人当たりの生涯医療費の推移】

参考:厚生労働省「生涯医療費」平成27年度

 

介護費用も予想以上に大きく膨らんでくるでしょう。
ただし、費用が大きくかかる一方で、「介護保険制度」など安心して介護を受けられる制度も存在します。

くわしくは、お住まいの自治体にお問い合わせください。

 

1-6-7.「医療保険」や「生命保険」は現状にあったプランに加入しているか。不必要な保険がないよう見直したか

「昔知り合いの勧めでなんとなく加入した」「加入している保険の補償内容を詳しく知らない」など、医療保険・生命保険に関しては、あいまいな記憶しか持たない人も多く存在します。
気が付くと、不要な補償内容に対し、毎月多額の保険金を取られているなんてことも。

これでは、いくら資金があっても足りません。

医療保険・生命保険に関しては、ご自分の現状をいまいちど振り返り、本当に必要な保険のみに入ることをおすすめします。

保険の無料相談や見直し相談を受け付けている「ほけんの窓口」 、「保険の相談ナビ」のようなサービスを展開しているところもあります。

ぜひ積極的に利用してみてください。

 

 1-6-8.突然倒れた場合、医療機関へ搬送される用意を整えているか

あなたが突然倒れたとき、すぐに医療機関へ搬送される用意を整えていますか?
人はいつどこで何があるかわかりません。

そのため、いつ急な事態に陥ってもあわてなくて済むよう、

  • かかりつけ医や病院の連絡先
  • 保険証、常備薬、着替えなどをまとめた荷物1セット
  • 緊急事態を知らせる家族やご近所さん、知り合いの連絡先

などできる限りの対策を講じておきましょう。

 

 1-6-9.「誰に」「どこで」看取ってほしいかのかを決めていますか?

あなたの長い人生が幕を下ろす瞬間、「誰に」「どこで」看取ってほしいのか希望があれば書いておきましょう。安心できる自宅で長年寄り添った家族に見守られながら、という希望を持つ人がいる一方で、さまざまな事情から別の希望を持つ人もいらっしゃいます。

必ずしも希望通りにならないケースも多々ありますが、それでもあなたの望む最期の迎え方を、きちんと記録に残しておくことは大切です。

 

【ここでのチェックリスト】

▢「終のすみか」として自宅を選ぶのか、施設を選ぶのかを決めたか
▢「どこで」「誰に」「どのように」介護してもらいたいのか明確にしているか
▢かかりつけ医を決めているか。いざという時、どの医師、どの病院で治療を受けたいのかを周りに伝えたか
▢もしもの場合、「延命治療」と「臓器提供」について意志を明確にしているか。どこかに記録として残しているか
▢「余命宣告」が下った場合、告知を希望するか
▢介護と医療にかかる「費用」を把握しているか。自分が受けられる「制度」について把握しているか
▢「医療保険」や「生命保険」は現状にあったプランに加入しているか。不必要な保険がないよう見直したか
▢突然倒れた場合、医療機関へ搬送される用意を整えているか
▢「誰に」「どこで」看取ってほしいかのかを明確にしているか

 

2.「やることリスト」を上手に活用する2つのコツ

終活をスムーズに進めるための「やることリスト」40項目をご紹介してきましたが、こちらのチェックリストを上手に活用するためには、下記のような2つのコツを理解していると便利です。

さっそく見ていきましょう。

 

2-1.定期的に内容を見直す

前章の「1-1.エンディングノートについて【2項目】」 で述べたように、終活のやることリストを進めるためには、まずエンディングノートを用意することが大切だとお伝えしました。

このエンディングノートを活用する上で重要なのは、書きっぱなしにせず、定期的に内容を見直すようにすることです。

終活を続けていく中で、エンディングノートに記した内容が実情と大きくかけ離れていくケースもあります。そのため、ある程度時間がたったら、書かれている内容に変更や追加・修正がないかをきちんと確認することをおすすめします。

 

2-2.できるところから始める

「終活のやることリスト」をご覧になって、細かい確認や作業に辟易してしまった方もいらっしゃることでしょう。面倒臭くてつい後回しにしたいと思われるかもしれませんが、まずは手を付けられそうな項目から始めてみませんか?

そもそもこれまで手を付けていなかった終活ですから、まずはどんな緩い形であれ、スタートを切ることが大切です。

写真整理をしながら思い出に浸るのでも構いません。
家族一人一人の顔を思い浮かべながら、それぞれに残したいメッセージを考えるのでも構いません。

とにかくやる気になるものから始めること。

この心構えで、ぜひ今回ご紹介したチェックリストに沿って、終活への一歩を踏み出してみましょう。

 

3.まとめ

今回は、終活でやるべきことを40項目のチェックリストにまとめてご紹介しました。

改めてチェックリストを確認してみましょう。

【終活やることリスト 全40項目】

上記のリストは、終活に必要なすべての作業を網羅したものになります。

全項目を残らず確認できたら、あなたの終活は万全なものになるでしょう。

 

ただ、ここで大事なのはやる気です。

どこから始めても構いませんので、ご自分のできそうな項目を見つけて、さっそく今日からあなたらしい終活をスタートさせてみませんか?