「20代で終活って、さすがに早すぎる?」
そう感じる方は多いかもしれません。SNSで同世代が親の見送りについて投稿しているのを見て、ふと「自分はどうなんだろう」と気になった。そんな小さなきっかけから、このページにたどり着いた方もいるかもしれません。
正直なところを書きます。20代の終活は、まったく早すぎません。むしろ、20代だからこそ自然に始められる終活があると、私は思っています。
ただし、20代の終活は、60代以降の終活とはやることが違います。「死後の準備」というよりも、これからの長い人生をどう過ごしたいかを考える ライフプランの設計 に近い活動です。
このブログ「終活はじめの一歩」では、20代の方が無理なく始められる、軽やかな終活の入口をご紹介します。
20代で終活は早すぎる?私はそうは思いません
「終活=高齢者がやるもの」というイメージは、まだまだ根強いです。20代で終活を始めると言うと、まわりに驚かれることもあるかもしれません。
けれど、終活協議会の活動を通じてたくさんの方とお話してきた経験から、私はこう思っています。
終活は「死の準備」ではなく、「これからをどう生きたいか」を考える時間です。20代こそ、これから先の時間が長いからこそ、自分の意思を整えておくことの恩恵を、いちばん長く受け取れる年代だと言えます。
20代だからこそ意識したい、3つのテーマ
20代の終活は、60代以降の終活と項目が違います。お墓や相続といった話よりも、もっと身近なテーマから始めることをおすすめします。
① デジタル整理(とくにSNSとパスワード)
20代の方にもっともおすすめしたいのが、デジタル領域の整理です。
SNSアカウント、クラウドに保存している写真や動画、サブスクリプション、ネット銀行、暗号資産、スマホのパスワード。万が一のとき、これらをご家族や信頼できる人がどう扱えばよいかを、メモにしておくだけで大きな備えになります。
20代こそデジタル資産の量が多く、本人しか分からない情報も膨大です。「もしも」のときに困らないよう、軽やかに整えておきましょう。
② ライフプラン版のエンディングノート
20代のエンディングノートは、「死後の準備」というよりも、ライフプラン設計の延長として書くのがおすすめです。
保険、貯蓄、価値観、これからやりたいこと、信頼できる人の連絡先。日常的に役立つ情報を1冊にまとめておくだけで、自分の暮らしの整理にもつながります。
市販のしっかりしたエンディングノートでなくても構いません。お気に入りのノートを1冊用意して、自分なりに項目を立てていくのも、20代らしい始め方です。
③ やりたいことリストを書き出す
そして、20代の終活でいちばんおすすめしたいのが、「やりたいことリスト」 を書き出すことです。
「もし人生があと1年だったら、何をしたい?」「これまでやってきて、本当によかったことは?」「ずっと気になっていたけれど、まだ手をつけていないことは?」
こうした問いに答えていくと、これからの仕事の選び方、お金の使い方、人との関わり方が、自分らしい形ではっきり見えてきます。20代のうちに自分の「核」を言葉にしておくと、その後の人生の選択がぐっと楽になります。
20代の終活で気をつけたい3つのこと
① 「死」より「生」を中心に考える
20代で「死後の準備」を真剣に考えすぎると、気持ちが重くなりすぎることがあります。
20代の終活は、あくまで 「これからの生をデザインする」 目線で。「もしも」への備えはあとからじっくり加えていく、くらいのバランスがちょうどよいです。
② 完璧を目指さない
20代の家族構成や仕事、価値観は、これから大きく変わります。
一度書いたエンディングノートも、5年後にはまったく違って見えていることがあります。「決めたら終わり」ではなく、「節目ごとに見直す前提」で、ゆるく書き直していくのがコツです。
③ 家族と無理に共有しない
「終活を始めた」と家族に伝えると、心配されたり驚かれたりすることがあります。
20代の終活は、まずは自分のために、こっそり始めるくらいで十分です。必要になったタイミングで、家族と少しずつ話していけばよいテーマです。
迷ったら、まずは無料の相談から
「自分の場合は何から始めればいい?」と迷ったら、ひとりで抱え込まず、専門家の手を借りるのも有効です。
自治体の終活窓口、終活カウンセラー・終活ガイドの無料相談、ファイナンシャルプランナーなど、お金をかけずに話を聞ける窓口は意外と多くあります。
私自身も書籍 『終活スペシャリストになろう』(幻冬舎、2021年)で、頼れる相談先の見つけ方をまとめています。よろしければ手にとってみてください。
まとめ|20代の終活は、ライフプランの設計とほぼ同じ
20代の終活は、「死の準備」ではなく、ライフプランの設計 とほぼ同じ活動です。
デジタル整理、ライフプラン版のエンディングノート、そして「やりたいことリスト」。この3つから、軽やかに始めてみてください。
完璧を目指さず、節目ごとに見直しながら、ゆるく続けていく。それが、20代の終活のいちばんしなやかな付き合い方です。
書き手のことを、もう少し知っていただけたら嬉しいです。
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