「市町村でエンディングノートを無料配布しているって、本当ですか?」これは、私が終活のご相談を受けるなかでもよくいただく質問です。
答えは 「はい、本当です」。お住まいの市町村や区役所、地域包括支援センターなどで、エンディングノートを無料で配布している自治体は、いまも全国に数多くあります。いきなり数千円のノートを買うのはためらうけれど、一度書いてみたい。そんな方には、ちょうどいい「お試し1冊目」になります。
このページでは、市町村のエンディングノートの特徴、入手方法、選ぶときの視点を、私の現場感覚でお伝えします。
市町村のエンディングノート、3つの特徴
① 無料で手に入る
もっとも大きな特徴は、無料で配布されていることです。
「いきなり市販のノートを買うのは…」とためらう方の、最初の1冊にぴったり。「合わなければ次に進めばいい」と気軽に試せます。
② 地域の制度情報が一緒にまとまっている
市町村のノートは、葬儀や医療の希望といった一般的な項目に加えて、地域包括支援センターの連絡先、自治体の高齢者支援制度、緊急連絡網 といった、地域に根ざした情報が一緒にまとまっている場合が多いです。
これは、市販のノートにはない、市町村ノートならではの強みです。
③ 自治体によって項目や厚さが大きく違う
自治体によって、ノートの作り方は本当にさまざまです。
薄手のパンフレット型、しっかり書き込めるノート型、Web上でダウンロードできるPDF型など。お住まいの自治体がどんな形で配布しているか、まずは確認してみてください。
市町村のエンディングノート、入手方法
① 市役所・区役所の窓口で受け取る
もっとも一般的なのが、お住まいの市役所・区役所の高齢福祉課や、健康長寿課などの窓口で受け取る方法です。
「エンディングノートの配布はありますか」とお尋ねいただくと、その場でいただける、もしくは取り寄せていただけるケースが多いです。
② 地域包括支援センターで受け取る
市内の各地域に設置されている 地域包括支援センター でも、エンディングノートを配布していることがあります。
地域包括支援センターは、高齢者の暮らしを支える総合相談窓口でもあるので、ノートを受け取るついでに、「もしものとき、どんな制度が使えるか」を聞いておくと一石二鳥です。
③ 自治体のWebサイトからダウンロードする
お住まいの自治体のWebサイトから、PDF版のエンディングノートをダウンロードできる場合もあります。
「お住まいの自治体名 + エンディングノート」で検索してみてください。プリントアウトしてバインダーに綴じておけば、市販ノートと同じように使えます。
市町村ノートを上手に活用する3つのコツ
① まずは「お試し1冊目」として使う
市町村のノートは、「自分にどんな項目が合うか」を試すための1冊として最適です。
実際に書いてみて、「このページはもっと厚く書きたい」「このページは要らない」が分かったら、市販のしっかりした1冊に進む、という二段階アプローチが安心です。
② 地域の制度情報も一緒にメモする
市町村のノートには、地域包括支援センターの連絡先や、福祉サービスの情報が載っていることが多いです。
「もしもの時、まずはここに連絡する」という連絡先を、ノートの目立つ場所にメモしておくと、ご家族にとっての安心情報になります。
③ 「やりたいことリスト」を巻頭に1ページ
市町村のノートには、葬儀・医療・財産といった「申し送り」項目は載っていますが、「自分のためのページ」は薄いことが多いです。
そこで、巻頭の余白に 「やりたいことリスト」 を1ページ手書きで足してみてください。それだけで、ノート全体が「これからのデザインノート」に変わります。
市町村ノートで気をつけたい2つのこと
① 内容は自治体によって大きく違う
「お隣の市にあったから、自分の市にもあるはず」とは限りません。
お住まいの自治体に直接お問い合わせいただくのが、いちばん確実です。
② 法的効力はない
市町村のエンディングノートも、市販のノートと同じく 法的効力はありません。
相続や財産分与に関わる希望を確実に残したい場合は、公正証書遺言など正式な遺言書として作成する必要があります。
まとめ|市町村ノートは、地域とつながる入口の1冊
市町村のエンディングノートは、無料で手に入り、地域の制度情報が一緒にまとまっている、地域とつながる入口の1冊 です。
まずはお住まいの市役所・区役所、または地域包括支援センターに問い合わせて、いまどんなノートが配布されているか確認してみてください。
受け取ったら、巻頭に「やりたいことリスト」を1ページ足して、自分専用のノートとして育てていきましょう。
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書き手のことを、もう少し知っていただけたら嬉しいです。
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