「市販のエンディングノートは、家族向けの項目が多くて、おひとりさまの自分には合わない気がする」
「いきなり買うのはためらうから、無料で気軽に試してみたい」
そんな方には、無料のテンプレートをダウンロードして自分でつくる方法が、とてもおすすめです。決まりきったフォーマットに縛られず、自分の暮らしに合った項目だけを立てられます。
PDFをそのまま印刷して手書きで書く方法、WordやExcelで自分流にアレンジしてつくる方法、いまはいろいろな選択肢があります。このページでは、テンプレートを使うメリット、選び方の軸、自分用にカスタマイズするコツを、私の現場感覚でご紹介します。
このブログ「終活はじめの一歩」では、立派な1冊を急いで完成させるよりも、ご自身に合うかたちをゆっくり見つけることを大切にしています。
テンプレートを使う5つのメリット
① 無料で気軽に試せる
市販のエンディングノートは、書店で買うと数百円〜2,000円ほどの費用がかかります。テンプレートなら、まずは無料で「自分にどんなフォーマットが合うか」を試せます。
お試しで書いてみて、しっくりくる項目が見えてきたら、改めて市販の1冊に進む、という二段階の進め方が安心です。
② 必要な項目をあらかじめ用意してくれている
「何を書けばいいのか分からない」という最大のハードルを、テンプレートが解消してくれます。
葬儀、お墓、相続、医療、連絡先、メッセージ。基本の項目が並んでいるので、目次を眺めて、気になるところから書きはじめられます。
③ パソコンならデータで保存・更新できる
WordやExcel版のテンプレートは、ご自身で何度でも書き直せます。
家族構成や資産状況が変わったタイミングで、データを上書きしていけるので、紙より気軽に「育てるノート」として使えます。
④ 自分専用にカスタマイズできる
テンプレートのいいところは、項目を足し引きできることです。「ペット」「趣味」「マイル・ポイント」「サブスク」など、自分にとって大切な項目だけを残して、自分仕様のエンディングノートをつくれます。
⑤ 作成までの時間を短縮できる
ゼロから自分で項目を考えるのは、意外と時間がかかります。テンプレートを土台にすれば、書き始めるまでのハードルがぐっと下がります。
テンプレートを選ぶ4つの軸
軸① パソコンで作成するか、手書きで作成するか
パソコンで書くなら、Word・Excel版を。あとから何度でも編集できるのが強みです。
手書き派の方には、PDF版がおすすめ。印刷してそのまま使えます。「文字を書く時間そのものを大切にしたい」「気持ちを込めて残したい」という方には、手書きならではの味わいがあります。
軸② 項目のボリュームで選ぶ
テンプレートには、薄手のものから100ページ超えるものまで、幅があります。
はじめての方には、まずは薄手から手にとってみることをおすすめしています。「全部書き切れた」という小さな達成感が、次のノートにつながります。
軸③ 配布元の信頼性で選ぶ
テンプレートを配布している主な配布元には、自治体、士業の事務所、葬儀社、保険会社、終活関連のNPOなどがあります。
お住まいの自治体の窓口や、信頼できる士業事務所が配布しているテンプレートは、項目の網羅性と実務的な正確さが安心です。
軸④ 重視したいテーマで選ぶ
配布元によって、重点を置いているテーマが違います。
「相続や財産整理を厚く書きたい」なら士業事務所のテンプレート。「自分史や思い出を残したい」なら自治体やNPOのテンプレート。「Word・Excelで自由にカスタマイズしたい」なら編集可能なフォーマット。ご自身が気になっているテーマに合わせて選んでみてください。
自分専用にカスタマイズする3ステップ
ステップ① まずは1つダウンロードして、書いてみる
複数を比較する前に、まずは1つを選んで実際に書いてみてください。
実際に書いてみると、「このページはもっと厚く書きたい」「このページは要らない」というご自身の好みが、自然と見えてきます。
ステップ② 不要な項目を消し、足したい項目を加える
Word・Excel版なら、不要な項目を削除して、自分が大切にしたい項目を追加していくのがおすすめ。「ペット」「マイル・ポイント」「サブスク」「やりたいことリスト」など、ご自身の暮らしに合った項目を足してみてください。
ステップ③ 「やりたいことリスト」のページを追加する
そして、私がいちばんおすすめしているのが、ご自身で 「やりたいことリスト」 のページを1ページ追加することです。
「もし人生があと1年だったら、何をしたい?」「ずっと気になっていたけれど、まだ手をつけていないことは?」こうした問いに答えていくページを冒頭か巻末に置くだけで、ノート全体の手触りが、事務作業から「これからのデザイン」へと大きく変わります。
テンプレートで作るときに、気をつけたい3つのこと
① 法的効力はないことを最初に理解しておく
テンプレートで作ったエンディングノートには、市販のノートと同じく 法的効力はありません。相続や財産分与に関わる希望を確実に残したい場合は、公正証書遺言など正式な遺言書として作成する必要があります。
② パスワードや口座番号は、本体に直接書かない
テンプレートで作ったノートは、紙でもデータでも、家族や信頼できる人がアクセスできる形で残します。
そのため、パスワードや口座番号といったセンシティブな情報は、ノート本体ではなく、別紙にまとめて金庫や別ファイルで保管する方が安全です。
③ 保管場所を信頼できる人に伝える
せっかく書いたノートも、いざという時に見つけてもらえなければ意味がありません。
保管場所と「ここにあるよ」というひと言を、信頼できる人にあらかじめ伝えておきましょう。
まとめ|テンプレートは、自分専用のノートをつくる入口
無料のテンプレートは、ご自身に合うエンディングノートのかたちを、お試しで見つけるための入口です。
パソコンか手書きか、ボリューム、配布元の信頼性、重視したいテーマの4つの軸で1つを選んで、まずは書いてみる。書いてみて好みが見えてきたら、不要な項目を消して、自分用にカスタマイズしていく。
そして、必ず1ページ加えていただきたいのが、「やりたいことリスト」 です。やりたいことが見えてくると、ノート全体が、これからの自分を整えるためのかけがえのない1冊になります。
このブログ「終活はじめの一歩」では、はじめての方が無理なく踏み出せる「やりたいことリスト」としての終活を、これからもやさしく綴っていきます。
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書き手のことを、もう少し知っていただけたら嬉しいです。
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